アマチュア論。/勢古浩爾

アマチュア論。

アマチュア論。


本書のキャッチコピー


「ふつうの人」に必要なのは、「武士道」でもない、「プロ意識」でもない、「アマチュア精神」なのだ。




プロフェッショナル論が「花盛り」である。

プロフェッショナル人材になれ!と、鬱陶しいくらいに人事部やビジネス誌が説教してくる世の中である。

プロ論に限らず、何かが「花盛り」になると、拗ね者は「本当にそうなのかよ」と言いたくなるものだ。

自分も多分そういう拗ね者で、著者の勢古氏も多分そう。だから、この著者の本は他の物も含めて、自分の波長に合う。


本書には随所に著者「オリジナルの格言」が登場する。

一部を抜粋して掲載する。これらに、共感する人は、読んでみてください。

格言1 自称プロにろくなものなし。安易な他称のプロにもろくなプロなし。

格言3 仕事はプロでも人間としてのど素人は、社会的には有意味であっても、あなたやわたしにとっては無意味である

格言4 見事なプロフェッショナルは、かならず見事なアマチュア精神を持っている。

格言6 「論理的思考」という言葉に過剰な期待をしないこと。それに、考えただけで終わりなんてことは仕事でも人生でもあり得ない。

格言7 自分の利害を捨てきれない者(最小化できない者)に、論理的思考はできない。

格言16 より良きアマチュアになることができるなら、一個の人間としては申し分ない。


特に、


・キレイごとや正論を言われると、なぜか腹が立つ、というタイプの人。

・真面目に自己啓発本、ビジネス書を結構読むタイプの人。

・プロフェッショナルファームに入って、憧れ期を過ぎて、世間で言われるプロの裏も分かってきたあたりのタイミング。

・あるいは、自分もプロとして結構出来るようになってきたな、という自信を持ち始めたタイミング。


などにオススメ。