三ねんねたろう(三年寝太郎)/大川悦生
- 作者: 大川悦生,渡辺三郎
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 1967/07
- メディア: 単行本
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ラジオで哲学者の國分先生が推薦していたのを聞いて、
面白そうだったので、購入してみました。
(國分先生がラジオでしていたのは、大体こんな話)
http://www.kinokuniya.co.jp/store/Shinjuku-Main-Store/20110520195240.html
上記リンクで語られているように、
昔の日本の民話なんて今の価値観で裁けば、
とんでもなくムチャクチャなものが多い
(詳しくは河合隼雄先生の「昔話と日本人の心*1」
など参照)ものですし、それをそのまま子どもに
読ませれば良いと思います。
漂白、サニタイズされた教訓話は嫌ですね。
そしてこの「三年ねたろう」は謎を残した
タイプの「深イイ絵本」でした。
むかしむかしの田舎の農村
↓
何もしないで寝てばかりいる男がいた
↓
農村は、水不足や過酷な年貢に悩まされていた
↓
農民たちは雨乞いしておろおろするばかり
↓
ある日、ねたろうが起き上がり・・・
上記リンクの中の國分先生の推薦コメントの中にある
「社会を変えるのは、ねたろうとこどもたちに他ならない」
というフレーズが素晴らしいと思いました。
絵本を読むようなお子さんが居るご家庭には強く推薦します。
三年ねたろう、は色々な読み方ができる本ですが、
一つの側面では、リーダーシップについて書かれた
本でもあり、それで思い出した動画はTEDのコレです。
今の日本も、当時の農村と変わらないような気もします。
たしかに、「社会を変えるのは、ねたろうと子どもたち」かもしれない。