週刊東洋経済 落日パナソニック

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1月28日の週刊東洋経済。20ページを使って「落日パナソニック」の特集。



日本企業の経営(日本的経営)に興味のある人なら読んで損は無い感じの記事だった。

ITバブル崩壊から経営を立て直したとして名高い、中村邦夫会長を「聖域化した悪しき院政」と明確に指摘しているのには、驚いた。思い切った記事だ。10年くらい前に大学院で電機業界を色々題材にして勉強したので、この記事はとても興味深く読んだ。


周囲に「ノー」を言わせない中村の存在・それはボトムが勝手に動きがちな分権型の大企業で構造改革を断行する上では抜群に機能した。

しかし、それに続く「創造のステージ」ではどうか。(略)ここで中村が誤った見通しを持つと、軌道修正が利かなくなる。巨資を投じながらつまずいた、プラズマ事業はその悲劇と言える。(P.34-35)

「まるごと事業」についても、松下は、30年以上前から、グループ総力を上げて、と言いつつ実現できていない。結局はハード優先・プロダクトアウトだ、それはDNAに基づくものだ、と手厳しい。

結果を取り上げてのイージーな批判は無意味で、それに与するつもりは無い、が、経営というかビジネスの難しさを感じる。

日本の電機産業、パナソニック、頑張って欲しい。応援している。

うちのテレビはさんざん考えた挙句に買った、パナソニックのプラズマです。


(参考文献・これ名著)


松下電器の経営改革 (一橋大学日本企業研究センター研究叢書)

松下電器の経営改革 (一橋大学日本企業研究センター研究叢書)