アーティスト/ミシェル・アザナヴィシウス監督



『アーティスト』(The Artist)は、ミシェル・アザナヴィシウス監督、ジャン・デュジャルダンベレニス・ベジョ出演の2011年のフランスのロマンティック・コメディ・ドラマ映画である。1927年から1932年までのハリウッドを舞台とし、トーキーの登場でサイレント映画の時代が終わったことで没落する男優と躍進する女優を描く物語である。サイレント、カラー映画として製作された。が、後に白黒になった。第64回カンヌ国際映画祭でプレミア上映され、デュジャルダンが男優賞を受賞した。第84回アカデミー賞では作品賞、監督賞(ミシェル・アザナヴィシウス)、主演男優賞ジャン・デュジャルダン)など5部門を受賞した。(wikiより)


僕は古典映画には全く詳しく無いから、この映画を正しく評論する素養は無い。初期映画作品への様々なオマージュが織り込まれているのだろうけれど、そこは良くわからなかった。



それにしても前から自覚はしていたけれど、自分はサイレント映画との相性が悪い。サイレントというだけで、見てて正直ツラかった。加えて、(昔の映画がそういうものだったのかもしれないが)ストーリーがとても凡庸というか、「技術革新についていけない中年オヤジの黄昏」以外に何も無いストーリー。(サイレント映画からトーキー映画への変化についていけいない、というお話)



主人公のおじさんが、従来のやり方に固執し新時代に抵抗するのは良い。しかし、なぜそこまで従来方式に固執するのかの理由が見えてこない、この理由をもうちょっと脚本に織り込むべき!なんて見た直後には思ったのだが…、人が従来のやり方に固執するのに、さしたる理由なんてないのかもしれない、と観賞後何時間か経ってから思い直した。


「とにかく新しいから嫌!やりたくない」っていう人間の機微に共感できないと、世の中うまく渡っていけない、と、会社員として長く働いてきて思う。自分も大人になったのか。


アカデミー賞の選ばれ方の特徴というか事情もある程度は聞いて知ってはいるけれど、この作品に、監督賞・作品賞ともあげるなら、スコセッシ監督の「ヒューゴの不思議な発明」にどちらかあげて良かったと思う。