評伝 ナンシー関 「心に一人のナンシーを」/横田増生


評伝 ナンシー関 「心に一人のナンシーを」

評伝 ナンシー関 「心に一人のナンシーを」


僕は自称「サブカル界の人」でもあるので、サブカル界の奇才であり10年前に亡くなってしまったナンシーさんの評伝、というこの本は是非読みたかった。

著者は「アマゾン・ドットコムの光と影」などを書いている横田さんで、サブカル界の人ではない。そこが良かったと思う。淡々と事実を集めていった感じの筆致になっている。

ナンシー関は、高校時代にビートたけしオールナイトニッポンに熱狂し、録音して週に7回くらい聴いていた。ノートに書きおこしていた、という。この体験がナンシー関の形成に大きな影響を与えたそうだ。

サブタイトル「心に一人のナンシーを」が素敵。「自分で自分に突っ込める冷静な目を持ちなさいよ」という意味であり、本当にそうだと思う。


本書をきっかけに、改めてナンシー関のコラムが読みたくなった。昔持ってたものを全て古本屋にやってしまった気がするので、また買いにいこうと思う。


それにしても20年前からナンシー関に酷評されているタレントでも、今も当時と同じに活躍している人が居る。これはこれで、そのタレントを偉大・バケモノ的何かがあると認めざるを得ない。例えばとくダネの小倉さんとか。(名前出して失礼)