ノンフィクション作家マイケル・ルイス

今年の夏は、マイケル・ルイス氏の本を沢山読んだ。

マイケル・ルイス、日本語でwikipediaの項目が無い。。。

ざっくり書くと、プリンストン大学の美術史専攻から、ソロモンブラザーズに入社し、そこでの4年間の体験をノンフィクション「ライアーズ・ポーカー」としてまとめて作家デビュー。以降、「マネー・ボール」や「世紀の空売り」といた現代社会を題材としたノンフィクションを多数発表している作家、である。

この方が、プリンストン大学の卒業式でスピーチした内容が印象的だったので、リンクを紹介。
これを翻訳してくれた方に感謝したい。

非常に長い。前半は多少斜め読みしていただいて、後半をじっくり読むことをオススメする。


http://kingink.biz/archives/8492


このスピーチのテーマは、「成功の因果」「成功と対価」というところにある。

成功したのは自分が努力したからだ、その対価を得るのは当然だ、というイデオロギーは特にアメリカのエリートに多いそうである。(そういう社会調査の結果があるらしい。)だからこそ、それに対するアンチテーゼとしてこういう話をしたという側面があるのだろう。

自身の成功に対する評価・解釈の問題は非常に深い。もし、アメリカ人に上に述べたような傾向が本当にあるのなら、それは多分、プロテスタント(予定説)的な世界観とも関連している部分があると思う。

逆に、日本には「驕る平家は久しからず・・」なんていうエートスがある。(少なくともかつてはあったはず。今はどうなのだろうか。)

考えだすとキリがないが、シンプルに「リーダーは謙虚であれ」ということが大事、と思っておけば間違いないのだろう。