「キレ」の思考 「コク」の思考/村山昇


「キレ」の思考  「コク」の思考

「キレ」の思考 「コク」の思考


著者からご献本頂きました。


村山さんの本は大体読んでいるので、本書についても「村山さんらしい」一冊だな、と、まずは思う。


・短絡的なお役立ちを論じることにあまり関心がなく、大きなことを考えようとするスタンス


・概念を具体化するオリジナルな図解


・随所に散りばめられた芳醇な引用



などなど、が、村山さん「らしさ」。ありきたりではない、独特の内容を語れるビジネス書著者だと思う。



 今回、特に(僕にとって)新しいなと感じたのは、第7章の「モラルジレンマに立つ」で論じられている内容。平たく言うと、たとえばビジネス人として「儲けをとるか」「個人的倫理観をとるか」という選択に迫られたときどうするの?というポイントである。


 昔からビジネス書でこのテーマを扱うものがもっとあっても良いのにな、と個人的に思っていた論点*1がズバリ取り上げられており、具体的に、参考文献*2やケース・スタディまで紹介されていた。ここは深く掘り下げて自分でも整理したい。

*1:本来的には、小説や映画で扱うべき内容なのかもしれないとは思いますが。

*2:特に、バダラッコ教授の「決定的瞬間の思考法」是非読みたいと思ったのだがアマゾンで中古しかなく高騰してる!