法と経済で読みとく雇用の世界/大内伸哉、川口大司著


法と経済で読みとく雇用の世界 -- 働くことの不安と楽しみ

法と経済で読みとく雇用の世界 -- 働くことの不安と楽しみ


日本の雇用の諸相について法学と経済学の両面から考える書籍。


日本経済新聞(2012年12月30日付)の,「エコノミストが選ぶ経済図書ベスト10」で第1位


実務的にすぐに役に立つ本ではないし、どちらかというと問題の背景分析が中心であり、安易に解決策を述べた本ではない。ただし、専門家であればこの本くらいの知識を身に着けていると発言に深みが出るだろうと思う。
(とはいえ、そんなレベルの専門家はそうそう居ない。自戒を込めて)


本書の面白いのは、各章の冒頭に連続小説仕立てのショートストーリーが配されていること。そこまでは意外ではない。

しかし、そのストーリーが「若妻のよろめき」的な展開になっていったのには(もちろん、多少の必然性はあるのだが…)ちょっとビックリした。著者お二人の遊びゴコロだろうか。