オリバー・ストーンが語るもう一つのアメリカ史/NHK-BS


http://www.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/130408.html


プラトーンJFKで有名なオリバー・ストーン監督が全10回のドキュメンタリーでアメリカの近現代史を見つめ直す、という作品。とりあえず、NHK-BSでは4月は第四回までの放送があった。週末に、第一回と第三回の録画を見たのだがとても面白い。


昔、「映像の世紀」という非常に秀逸なドキュメンタリー番組*1NHKで年末に放送されていた時期があった。この番組は、その名番組を彷彿とさせる。世界史好き、アメリカ好きなら、必見と言えるレベルだと思う。第一回だけでも地上派の深夜で放送すれば良かったのに、と思った。



オリバー・ストーンは、アメリカ人としてはかなり異端の主張*2をする。その主張はアメリカの保守派が聞いたら怒り狂いそうなものばかりだ。たとえば、「第二次大戦では、アメリカの参戦がドイツを負かしたという整理になっているが、実際にはソ連が多大な犠牲を払いつつも自力でドイツを撃退したというのが妥当。アメリカは日和見に徹していて、日本が真珠湾攻撃してくれたからこれ幸いに参戦できただけ。」とか「原爆の投下は軍事的には必要なく、ソ連などを睨んだパワーゲームの中でのトルーマン大統領のパフォーマンスだった」などが番組で主張されている。


日本人としてこの番組を見ていると、「そりゃ、オリバー・ストーンの言ってることが正しいだろ」という風に思うことが多い。ただし、想像するに、多分、普通のアメリカ人からはオリバー・ストーンは「アレな人」扱いになっているのではないだろうか。大胆に日本に置き換えれば、オリバー・ストーン社民党扱いで、その作品はネトウヨの皆さんから酷評される、みたいな構図になってるのではないかな、と思う。アメリカも大変だし、日本も大変だ…。


とにかく、全10回見れるか分からないが、見ていきたい。


GWに再放送もあるようだ。
再放送:13年5月5日 日曜正午[午後0時00分〜0時50分]

*1:主題曲「パリは燃えているか」でも有名だが、とにかく内容と映像が凄かった。

*2:アメリカの保守派以外からも物議を醸しそうなところもある。