なぜローカル経済から日本は甦るのか GとLの経済成長戦略/冨山和彦
メディアでの評判も高いようだが、私の信頼すべき知人の皆さんも複数が推薦していたので、「これは読まねば!」と思っていたのだが、少々遅くなってしまった。
読んでみると確かに、好評がよく分かる。素晴らしい考察だ。いつも思うことだが、頭の良い人の本を読むと、文章を読んでいるだけで気持ちが良くなる。
本書はG(グローバル)*1とL(ローカル)*2、という二つの企業モデルを提示することで、(私も含めて)皆が何となく感じている経済政策・経済言説に対するモヤモヤをスッキリと見通すことを可能にしてくれた。モデルの力、フレームワークの力を感じる。
私の専門分野は人事だが、「人事の世界でもGを前提とした言説がLに影響を及ぼして結果、ちょっとズレていることがあるよなぁ」とか「商売はGでも人事はLだったりするなぁ」とか「日本の義務教育って基本的にはLの人材を育てる仕組みであって、G人材を育てる仕組みは無いよなぁ」とか色々と思いながら読んだ。この辺りは真剣に整理して、今後の自分の仕事に活かして行く予定。大いに、触発された。