私とは何か「個人」から「分人」へ/平野啓一郎


私とは何か――「個人」から「分人」へ (講談社現代新書)

私とは何か――「個人」から「分人」へ (講談社現代新書)


作家、平野啓一郎氏による新書。氏の提唱する「本当の自分(1つの本性がある)という考え方は弊害が多いのでやめよう。その時々の自分(分人)の集合体という風に割り切れば良い」というコンセプトをまとめた新書。

頷ける内容ではあるのだが、特に斬新とまでは思わなかったというのも正直なところ。(「個人概念の誕生」をキリスト教のの歴史と絡めた本は既に何冊か読んできたからかもしれない)

実は、平野啓一郎の小説は今まで、読もうかと思いつつスルーしてきてしまったので、同じコンセプトを小説として表現しているという彼の小説作品のを読んでみたい。