キャプテン・アメリカ2 ウィンター・ソルジャー/アンソニー・ルッソ&ジョー・ルッソ監督


『アベンジャーズ』でのニューヨークの戦いから2年後を舞台に、キャプテン・アメリカと暗殺者ウィンター・ソルジャーとの死闘を描くアクション大作。70年の眠りから覚め、アベンジャーズの一員として戦ったキャプテン・アメリカが、S.H.I.E.L.D.(シールド)の仲間に突如襲われ、その裏に潜む真実を追う姿を映し出す。監督は、『ウェルカム トゥ コリンウッド』のアンソニー・ルッソとジョー・ルッソ。キャプテン・アメリカ役のクリス・エヴァンススカーレット・ヨハンソンらが出演。新たに加わる名優ロバート・レッドフォードの役どころにも注目。


この映画が、表面上のアメコミストーリーの下に隠し持っている意味については、濃厚な解説記事が沢山ネット上に出ている(町山さんのラジオの文字起こしが分かりやすい)ので、詳細はそちらを参照いただきたいものの、自分なりに要約して言えば「アメリカの建国の理念である“個人の自由”のために戦うと、結果として、今のアメリカ国家組織の反逆者になってしまう」という構造を下敷きにした、なかなか骨太なストーリーだったと思う。


主人公の「演説力」はさすがアメリカンリーダーという感じ。一方で、武器が「盾」だけである、という設定。まるで自衛隊の暗喩か、アメリカらしからぬな、と思うほどで、ここにも作り手側のメッセージが何かあるのだろう。(今回の敵は「正義のためなら、無人機からの先制攻撃を辞さず」の人たちである事と極めて対照的。)