キャプテン・アメリカはなぜ死んだか 超大国の悪夢と夢/町山智浩


キャプテン・アメリカはなぜ死んだか (文春文庫)

キャプテン・アメリカはなぜ死んだか (文春文庫)


 ここ数年の間、僕は、町山さんから(主にラジオを通じて)影響を受けて来た。本書は未読だったのだが、最近表題の映画を見たので、図書館で借りてきた。ただし、内容は「キャプテン・アメリカ」とは殆ど関係なく、2000年代中盤頃のアメリカ事件簿、という感じで、短いエッセイが並ぶものである。事件簿といったって、一つ一つの中身が強烈で密度は濃い。アメリカにおけるキリスト教の存在を(善くも悪くも)考えさせるものが多い。

 自分にとっては、半分くらいは「あ〜、これラジオで聞いたな」「当時連載で読んだな」という感じではあるけれど、やはり改めて面白かった。町山さんにはこれからもご活躍いただきたい。