塔の上のラプンツェル(2010)/バイロン・ハワード監督



アナと雪の女王』が大ヒットした。(私も見た。)この大ヒットにより、改めて製作総指揮、そしてディズニーのチーフ・クリエイティブオフィサーであるジョン・ラセターにスポットライトが当たったようで、これは個人的に嬉しい。この『塔の上のラプンツェル』は、ラセターがディズニーのクリエイティブを見るようになって以降の重要な作品(企画段階から全てに関与)とされている。これが未見だったので、DVDにて視聴。結果、色んな意味で、この作品が確かに『アナ雪』へのステッピングストーンになったのだな、という事を感じた。たとえば、ミュージカル要素の盛り込み方は、これよりも『アナ雪』の方が更に洗練されている。


単体としてみると、継母の造形が「性的魅力でも娘と張り合おうとする束縛系母親」であったり、「なんだかんだ言ってもこれ結局『監禁虐待』だよな」と思ったり、原作であるグリム童話からは大分改変したそうだが、それでもやはり怖い「グリム童話」のエッセンスを感じたのだった。

ビジュアルは奇麗だし、ストーリーもまっすぐで分かりやすいし、これはこれで傑作・大ヒットしたのがよく分かる作品。