夢と狂気の王国/砂田麻美監督(2013)


デビュー作『エンディングノート』が絶賛された砂田麻美監督が、国民的アニメーションスタジオ、スタジオジブリを捉えたドキュメンタリー。『となりのトトロ』など世界中で愛されている名作の数々を生み出してきたジブリの中核を担う宮崎駿監督、高畑勲監督、鈴木敏夫プロデューサーに密着し、緊張感に満ちた創作の現場を映し出す。数十年にわたり苦楽を共にしてきた三人の確執や作品に懸ける思い、夢を生み出す創作の秘密に触れることができる。


最近、少しジブリづいていたので、せっかくならこのドキュメンタリー映画も見てしまおう、とDVDを借りる。


映画単体として見ると「まったりし過ぎ」で、期待外れ。「中央線で東小金井から都心に向かう宮崎駿監督の絵」とか「なぜか文句を言ってるシーンだけの宮崎吾朗」「宮崎監督の隣の席の女性が、うん、いかにも」だったり、とか、ちょっと面白いところはあったけれど。

全体としては、(実は宮崎駿よりも更にジブリの核心に居る)「高畑勲」という巨大な変人の存在をせっかく浮き彫りにしかかっているのに、なんか入り口のほのめかし段階で終わってしまっているのが、勿体無かった。いろんな制作上の事情があったのだとは思いますが。