日本経済新聞電子版&Evernote(エバーノート)の連携-その2-

掲題の件、セミナーにも(第一部のみだったが)参加してきたので、もう少しまとめておきたい。
 
 日経とevernoteが実現したいのは、知的生産における生産性向上とクリエティビティ向上だ、ということで、これは自分の仕事にも大いに関係がある点だ。頑張って欲しい。
 
興味深かったのは、「検索」と「コンテキスト表示」によるリコメンドは本質的に性質が違う、という両社による説明。

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セミナーで説明されたことは以下の通り。
 
キーワードで意図を持って行う検索の結果にはノイズが多いという問題点と、結局みずから範囲を限定しているので創造性にはつながらない、という特徴がある。対して、コンテキストでそっと自動リコメンドされるものは質が高く、ある種の偶然性(自分の意図で出会うわけではないから)のある情報だ
 

 

 
 
これには確かになるほど、と思う部分があった。ただ、問題はコンテキストで出会う情報が本当に「質が高い」ものになるかどうか、である。日経新聞の記事であれば、それはそうなのだろうが、他にどれだけコンテキストに「質の高い情報」が表示されるか、がカギになるだろう。今後このサービスへの連携に質の良い他媒体が増えてくれば面白い(米国ではそうなっているようだ)。また、個人の自助努力としてしなければいけないのは、自分のEvernote(ここがコンテキスト表示の元になる)に質の高い情報をせっせとストックしていくことだろう。これは習慣にしていく必要がありそうだ。現状だと、自分のEvernoteにtrashしか入っていないと、せっかくのコンテキスト表示機能が上手く活かされない。このあたりに課題がありそうだ。
 
まだまだ始まったばかりだが、こういう機能を使いこなせているかどうかは、知的生産の質と量にもボディーブローのように効いてくるだろう。この機能、コンサルやシンクタンク、メディア関連の企業だったら会社がお金出してサポートしてもいいものではないかと思う。