グローリー 明日への行進/

 
キング牧師による公民権運動を描いた映画。
 
淡々とした評伝寄りの作りで映画的なカタルシスは抑えめ。なにしろ、「非暴力」が信念のキング牧師ですから、映画的なドンパチは少なめです。
 
中心となっている事件は、50年前のアメリカ南部の話ではあるものの、言うまでもなく今もこの問題は解決などしていません。この映画の冒頭、黒人教会がテロ爆破されるところから始まりますが、先月の銃乱射テロを否が応でも思い出すわけです。正直、南軍旗のあるエリアは怖いですわ。この映画のメッセージのひとつは、アメリカ南部の頑迷な白人は最悪、というものです。
 
それに、この黒人達の戦いは、今の日本の社会にも繋がっている話でもあります。この戦いは本当に世界史に影響を与えたということを感じます。
 
意識高い余計な発言ですが、日本の政治家の皆さんも見る価値はあると思います。余計なことながら安倍総理は2015年の年始にご家族で「ゴーン・ガール」を見に行かれていましたが「それは全然違う」と言いたいですね。一国の総理が親連れて「ゴーン・ガール」それは違う。
 
話がそれてしまいました。
 
主題歌を担当しているラッパーの顧問、もとい「コモン」さんが役者としても出演されてましたね。(こもん、とキーを打つと「顧問」とでてくるのが可笑しい)アカデミー賞の授賞式でのパフォーマンスが最高でした。
 
あと、本人は出演していないけど、またブラッド・ピットが製作総指揮をしている点が個人的には気になりました。前の年は「それでも夜は明ける」でも黒人奴隷解放の映画に取り組んでおられました。この人は本当にリベラルなんですね。確かお母さんが典型的な南部白人でそれへの反発だとか。。。
 
なんだかんだ書きましたが、こちらの主題歌は最高です。


Selma - John Legend ft. Common Music Video ...