監督の器/野村克也

 

監督の器 (イースト新書)

監督の器 (イースト新書)

 

たくさんの本を出している野村氏だが、比較的新しい本。昔の本と言っていること(例:中心なき組織は機能しない。言葉を大事にしろ。四番とエースは育てられない)は重なっているものの、新しい分、余計に面白い。

他のスポーツの指導者としても、企業の管理職としても参考になる金言が随所にある。

オレはプロフェッショナルとは恥の意識だと思っている。ファンの前で恥をかきたくない。さすがプロだと思われるプレーをしたい。そう考えて行動するのが、プロなのだ。オレはそうやってプレーしてきた。

いい言葉だ。反省しきり。

 

監督は、自身が20代でプレーした時の監督の影響を受けている、というような指摘も鋭い。企業でも似ている。

 

一方で、他のヒトへの毒舌が随所ですごい。傍若無人なイチローのエピソード、阪神の体質のダメさ(特に今岡は実名)、栗山や中畑が監督になる時代が来るとは思わなかった、とかサラリと書いている。楽天ソフトバンクの経営者では器が違う、、的なことまで。第三者としては笑えるだけなのだが、これじゃぁ敵が多くなるのも当たり前、損なご性格なのだなぁと思う。