「ない仕事」の作り方/みうらじゅん

 

「ない仕事」の作り方

「ない仕事」の作り方

 

 

 

みうらじゅん氏を尊敬する自分としては、前に本書の新聞広告を見た時から「読みたいなぁ」と思っていたのだが、楠木建先生が「大傑作」とツイートしていたのを見てすぐに購入してしまった。


確かに、パンチラインが沢山載っている。純粋なものづくり系業務人達に参考になるかどうかはわからないが、コンサルタントやマーケティング職にとってはものすごく重要なことがたくさん書いてる。

 

これも、私が若い頃に間違っていたから気づいたことです。私の「したい仕事」は世の中にあると思い込んでいました。しかし、どうやら、ない。だったら自分で作るしかない。しかしそこで自己主張をしてしまうと、世の中からすぐに「必要がない」「欲しくない」と気づかれてしまう。そこで自分を消し、あたかも「なかったもの」が流行っているかのように、主語を変えてプレゼンしてみる。すると、人々は「流行っているのかな?」と、ようやく目を向けてくれるようになる。 「自分探し」をしても、何にもならないのです。そんなことをしているひまがあるのなら、徐々に自分のボンノウを消していき、「自分なくし」をするほうが大切です。自分をなくして初めて、何かが見つかるのです。

 


読みものとしては軽くて1時間以内に読み終えることができた。(Kindleで読んだので)ハイライトしたところはたくさんあり、またそれを読み直して自分の仕事と照らし合わせて考える材料としたい。

 

  

ところで、本題とは関係ないところで、良い文章があった。

 

映画館で、鑑賞後のエレベーターのあたりですぐに「つまんなかったね」と、一言で片づける人がいます。それは才能と経験がない人です。

映画は、面白いところを自分で見つけるものなのです。

 

これ、「映画」以外の何かに置き換えても、本当そうだと思う。「映画」を「仕事」でも「上司」でも「顧客」でも当てはまる箴言だ。大げさに言うと、この箴言に本当に共感する人とそうでない人の間で、人間は二分されると思う。