NHKスペシャル/シリーズ 原発危機 第1回 事故はなぜ深刻化したのか 




いまだに危機的な状況が続き予断を許さない原発事故。
当初の想定を超え、水素爆発やメルトダウンなどが進行し、
後手後手の対応の中で、汚染は拡大していった。

なぜ、ここまで事故は深刻化したのか。
事故対応にあたった官邸、保安院原子力安全委員会
そして東京電力はどう動いたのか。

当事者たちの証言と内部資料をもとに徹底検証する。

組織問題を扱う者として、この番組は真剣に見た。重厚な番組だったが、「新情報」「組織論的な分析の深さ」という意味ではそれほどでも無かった感じもある。しかし、こういう番組は沢山作って、その決定版を高校生や中学生に見てもらい*1、こういうことが将来起きないようにしてもらいたい。



さて、番組から印象に残ったセリフだけメモ。(こういうセリフはNHKの取材の賜物ですね)


1:事故から4日目。1号機3号機は既に爆発。2号機のベントも出来ず、福島第一の吉田所長は関係会社の社員に語りかけた。

「皆さん今まで色々ありがとう。努力したけど、状況はあまり良くない。みなさんがここから出るのは止めません」




2:その後のタイミングで、「東電が撤退したい」と言っている、と聞いて東電本社に早朝乗り込んだ菅首相

「お前ら、ふざけるな」「撤退は許されない」「60歳以上は現場に行って自分たちでやる覚悟を持て」




3:当番組の取材に応じた、原子力安全委員会斑目委員長

「3月11日以降のことを“無かったこと”にできたらな・・・」


*1:「だから、小学校の時に、沢山、悲惨な戦争映画、を見せられたのか…」と、ふと思った。(少し知恵ついてからは、単に先生の思想的な偏りか、とも思っていたのですが)