百年たっても後悔しない仕事のやり方/出口治明


百年たっても後悔しない仕事のやり方

百年たっても後悔しない仕事のやり方



前からメディアでは拝見していたが、ご著書を読むのは初めてのライフネット生命の出口社長。出口さんは、かつて日本生命で企画畑のエリートビジネスマンとして鳴らし、60歳でネット生保を起業した方である。(昔、日経ビジネスの人物特集を読んだ事がある)

これは、いわゆる「仕事論」の本で、私はこういう本を結構読む方の部類だと思うが、本書は過去読んできた本の中でもとても共感できる内容だった。自分には著者ほどのバイタリティも知力も無いけれど、この「爽やかさ」「人間と文化・歴史への敬意」は目標として行きたい。

イギリスを題材として、日本の今後の国家観に求められる覚悟を語ったところなど、あまたの知識人達の言説の中でも凄くしっくりくる内容であったし、あとは、組織の人々が◯%の力を出せれば御の字か、というところの考察もなるほど!感あり。



本書でもう一つ、驚いたのは「あとがき」というか、この本を「ライティング」した方の手記が末尾についていること*1で、これも著者の人徳の現れだと思うし、そこで語られている「日本人であることに対して、"酔い"も"否定もしていない"本当のコスモポリタン」という著者評は凄く鋭い描写なのだろうな、と思った。



自分は「これは」と尊敬する方は必ず実物を講演会などで拝見するようにしているが、今年は出口社長の講演を見るか企画するかしてみたい。




追記

あまりに本書が良かったので、最近アカウントを獲ったツイッターでフォローしてみたら、早速フォロー返しをしていただきメッセージまで頂戴してしまった。ツイッターではよくある事なのかもしれないし、(保険のトップ営業だよね…)と思いつつも、素直に感動しました。

*1:通常ならこういう存在が居ないことにして(あるいは、少し名前だけ謝辞に出して)出版してしまうものでしょう。有名著者の方は特に…。