ファイト・クラブ/デビッド・フィンチャー監督


(アマゾンより引用)

仕事に追われ、疲労困ぱいしたエリート青年。ある日出会ったチンピラのような男に誘われ、殴りあうことで自己を開放する「ファイト・クラブ」に参加する。しかし、次第に自分自身をコントロールできなくなっていく。
主人公のエリートはエドワード・ノートン、チンピラ男はブラッド・ピットというスター共演作だ。暴力に振り回されながらも逃れられずにノイローゼに陥る男を、ノートンが演技力で魅せれば、正体不明のチンピラを、フェロモンを振りまきワイルドに演じるピット。両者譲らぬ好演を見せている。
監督は、『セブン』『ゲーム』などサスペンス映画を撮り続けてきたデビッド・フィンチャー。物質と情報におぼれ、自分自身を失ってしまった現代人の心の暗闇を、スリリングに描きだすことに成功している。(斎藤 香)


自分が映画鑑賞を「趣味」というレベルでするようになったのは5年くらい前からなので、その時点以前の名作、世の中で「これは見ておかんと・・・」といわれている作品をあまり見れていない。そういった作品の代表格として気になっていたのがデビッドフィンチャーの「ファイト・クラブ」だ。

どういう話だが全く知らなかった(石鹸の話かと思っていた)のだが、見て、良い意味で衝撃を受けた。う〜ん、これは確かに凄い作品だ。哲学的である。先入観/予備情報無しで観た方が良い。一時間半くらいたった段階で、あまりにも話が暴走しているので「この話、どうオチをつけるの?」と思ったのだが、キッチリつけてきたのには驚いた。



うまく言えないが、この作品は、監督が観客に対して「(勝負を)仕掛けてくる」タイプの作品。シンプルに提示される作品も良いが、こういう風なのも好きだ。観客(受け手)の力を信頼しているからこそ、「仕掛けてくる」のだと思う。