採用基準/伊賀泰代

採用基準

採用基準



マッキンゼーの採用担当を10年以上担当」というのは著者としてはかなり興味深い。採用の本かな、と思って読んだら、実際にはとても優れた日本型組織論、リーダーシップ論、キャリア論の本だった。叙述が極めてクリアで論理的なので、僕の周りでも非常に評判が良い。


著者の伊賀さんは、マッキンゼーの採用担当という役割に独自の意義を自ら付加していたという。*1

それは、「マッキンゼーというブランドに釣られてきた才能ある若者に、価値観転換の機会を与え、(マッキンゼーで出世させるというよりも)、社会の中の人材配分適正化に貢献しよう」というものだそうだ。

これに倣えば、本書はおそらく「このタイトルに(利己的な関心から)釣られて本書を手にとった人に、・・・・同上」という感じだろうか。


本書を読んで自分自身のリーダーシップがまだまだ圧倒的に不足していることを痛感し、反省するところが多かった。

僕も、著者が主張する通り、今後の生き方について、『自分のアタマで考えよう』と思う。

*1:こういう風に「自分で意義を見出す」というのは、仕事のハイパフォーマーに共通する行為だと思う。