指揮官の条件/高嶋博視
この本は良かった。リーダー論を沢山読みすぎて不感症気味の自分ながら、スッと受け入れられるメッセージが沢山あった。「軍隊的な美学・実学」と「著者の人間味」の双方が感じられるのが良い。
実は著者の事を何も知らずに図書館でのバルク借りの中でふと借りた。返却した後も購入して手元に残しておきたいなぁと思う本だった。
特に官僚型大組織の上層部リーダーを目指す人、にオススメしたい。
以下、引用。
私は愛国心よりも、むしろ、その人の責任感や使命感を重視する。これも口に出して言うものではない。自然と行動に出るものである。
いよいよの時、即ち、戦場・戦闘場面において最も信頼できるのは、自分の持ち場に誠実な人物。寡黙ではあるが、こつこつと自分の役割を果たす人、与えられた職務を淡々と遂行する人だ。
ズボラな人間は信用できない。多少頭の回転が速くても、大口を叩く人間は信頼できない。これは、私が制服生活40年を通じて得た、人物評価の基準である。
オデッセイ(The Martian)/リドリー・スコット監督
欧米では昨年公開されてかなり話題になっていることを知っていた。実際にアカデミー賞の広報にも多数なっている。なので早く見たかった。
個人的には、期待したほどの満足感は無かった。確かに、話題になるのは分かる映画だとは思うけれど。こう言うSFだと最近だったが「Gravity」や「インターステラー」の方が観た時の衝撃はあったかな、という感じ。
懐メロ使う音楽(BGM)が良い、ともあまり思えなかった。歌詞がもっと理解できれば違うのかもしれないけれど。「ガーディアンズ・オヴ・ザ・ギャラクシー」では感じなかった「あざとさ」みたいなものを感じてしまった。ただし、デビッド・ボウイのあの曲が使われたシーンはグッときた。ここが一番グッと来たかもしれない。
個人的に受け取った映画のメッセージとしては二つ。一つは人間は「科学的なKUFU(工夫)」が全てだ、ということ。これが最大のテーマだろう。もう一つは、「”米軍は取り残された仲間を決して見捨てない!”精神」は大事だ、ということ。米軍ではないけれど、この映画、まさにコレ。
あとは久しぶりに3D鑑賞した。理由は、単に上映時間が合わなかったから、だったのだが、追加料金払って3Dにした効果はあまり感じられず。
あとは、自分、ジェシカ・チャスティンが結構好きで、今回の役、特に良かった。(しかし、随所にインタステラー思い出され過ぎで・・・もう少し配役考えないのでしょうかね。)
異類婚姻譚/本谷有希子
スティーブ・ジョブズ(2016) by ダニー・ボイル監督
*1:The West Wing, Money Ball, Social Network...
品格ある日本人の英語/曽根宏
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なぜ今、私たちは未来をこれほど不安に感じるのか?--数千年に一度の経済と歴史の話/松村嘉浩
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知人からふと借りた本。ざっと流し読みした。
読んでから、Amazonのレビューを見たのだが、予想以上に高い点が並んでいるので驚いた。僕としては、割と普通の議論を展開している本だな、との感想だったし、ところどころ「牽強付会」な議論もあるように感じた。
黒田日銀、あるいは世界経済は、どこへ行く、答えは誰にも分からない。(ただし、「数千年に一度」とか「成長は終わった」とかいう議論には、他の論者の語るものも含めて、今ひとつ乗れない。ロングスパンで世界史的に考える視点は重要だとは思うけれど。)
ところで、この著者は(本書でのキーワードになっている)「既得権層」なのかどうなのか、客観的に/ご本人の認識的に…とは思った。
鄧小平/エズラ・F・ヴォーゲル、橋爪大三郎
*1:ただし、中国現代史の基礎的なことがあまり知らない人が読んで普通に楽しめるのかどうかは、分からない。基礎的なことはすでに知っている人向けのような気もする。