メディアリテラシー

メディアの流す情報を受け手として「どう受け取るか」という「リテラシー」スキルが、情報化時代に大事だという事はよく言われている。こんなタイトルで偉そうな話を書くつもりはないのだが、最近気になることが幾つか続いたので記録代わりに書いてみたい。

キリンホールディングスサントリーとの経営統合が成立しなかった件について、日経新聞は「統合断念」と見出しに書いていた。朝日新聞は、「破談」と書いていた。

トヨタのリコール問題に関する社長会見の写真も日経新聞朝日新聞では大分違った。朝日の方はかなり「悪い印象(深くこうべを垂れる失意の印象)」の写真、日経の方はそうでもない写真。

日経新聞は「企業寄り」というのは常識の範疇かもしれないが、立て続けに実例を見せられて「やっぱりな〜」と思う。(別に良い悪いという話ではなく、事実として認識しておくことは大事)

これはうちが両紙新聞を取っているから分かることだ。金額的にはバカにならない*1が、今している仕事上の投資と思っている。ちなみにうちの祖父は新聞を5紙取っていたらしい。同じニュースでも複数のソースで確認することで物事が立体的に見えてくると思う。

トヨタのリコール問題についてもう少し。この問題は大変重大・凶悪な問題のように報じられ、フレームアップされているが、これは冷静に捉えるべき問題だと思う。社内の同僚と話していた際に教えてもらったのだが、日本においては、リコールの台数は年間の国内販売台数を超える年が珍しくなくなっているのだという。国土交通省のサイトで誰でも見れる話だ。そうだとすると、リコールなんて珍しくもなんとも無い話で、マスコミはなんだか「重大な新規問題発生!」のように騒いでいるけれども、実際はちょっと違う気がする。トヨタの問題については「トヨタの広告費削減の影響」とか「米中の産業・通商政策」とか色々と裏事情を考察したくなるポイントも多い。

またメディアの一方的なフレームアップで言えば、小沢幹事長を巡る検察問題についての伝統メディアの報道も色々と問題を孕んでいるとも思うのだが、専門外なので詳しく書くことは控えたい。

多角的な情報摂取のための一つのオススメはラジオを聴くことだと思う。ラジオは、テレビとか新聞と少し違う情報を提供してくれている。そのことについてはまた別の機会に書きたい。

*1:しかし、実際に全て読めているかというと、そうでもない。開かずに捨てるということは無い程度・・・