ジョンズ・ホプキンス大経営大学大学院ヤシュ・グプタ氏のリーダーシップ論

日経新聞4月3日9面で特集されていた記事。まずまず面白い。

記事の内容はこちらなどを参照いただきたい。


(世界を語る)金融危機後のビジネス教育 決断力磨け
ジョンズ・ホプキンス大経営大学院院長 ヤシュ・グプタ氏
歴史観が不可欠に スキル偏重から脱却 2010/4/3付 情報元 日本経済新聞 朝刊 2535文字

 中国やインドなど新興勢力が相次いで台頭し、米欧の意向だけでは物事が決まらなくなった多極化世界。既存の価値観が通用しない、こうした時代の大きな転換期に、ビジネス教育はどうあるべきか。全米で最も新しいビジネススクールのひとつ、ジョンズ・ホプキンス大学キャリー経営大学院のヤシュ・グプタ院長に聞いた。



 ――金融危機を経てビジネススクールはどう変わりましたか。

 「これまでのビジネス教育の主眼はスキル(技術)を教えることだった。利益の最大化という目標の実現へ、マーケティングやヘッジファンド投資など、“道具”の使い方を教えてきた。これらの道具は繰り返し使える。学ぶのも簡単だ。しかしスキルを教えるだけでは、新しい経済秩序を生き抜く人材は育たないことがはっきりした」

 「人とどう交渉するか、部下をどう鼓舞するか、逆境下でどう決断するか。これらは同じ道具を使い回すことはできない。柔軟な対応が必要だ。そのためビジネススクールには、スキルと同時にフィロソフィー(哲学)を教える必要が出てきている」

まあ、ビジネスリーダーになるには利益追求のスキルだけではだめだよ、という当たり前といえば当たり前、今更アメリカ人に言われたくないよ、という感じの意見ではある。

自分としては、この程度の記事では飽きたらない(笑)ので、ジョンズ・ホプキンス大のホームページを見たり、この人の「人気」というコラムを探したりした。ワシントン・ポストのコラムは以下。

http://views.washingtonpost.com/leadership/panelists/yash_gupta/


ビジネスリーダーに哲学・宗教・文化の勉強は大事だと思うし、個人的にも好きなので、実際に、去年の12月から宗教の勉強を始めたところだ。(最近、世の中でも少し「聖書」ブームが来ているように感じているがどうだろう)

一方で、わざわざ大学院で学ぶ高尚なことよりも、人間としてのベーシックな礼儀・責任感・信頼づくり・思いやりといった事の方がよほど大事だと思う。教養をひけらかすわりに、その辺が出来ていない人も残念ながら少なからずいるように思う。そういうのは一番腹立しい。