ハーバード熱血教室

日曜日の夕方、NHK教育で放送中の番組「ハーバード熱血教室」を、その高い評判を聞きつけて、初めて見た。

創立1636年、アメリカ建国よりも古いハーバード大学の歴史上、履修学生の数が最高記録を更新した授業がある。政治哲学のマイケル・サンデル教授の授業「Justice(正義)」である。大学の劇場でもある大教室は、毎回1000人を超える学生がぎっしり埋まる。あまりの人気ぶりにハーバード大学では、授業非公開という原則を覆し、この授業の公開に踏み切った。ハーバード大学の授業が一般の目に触れるのは、史上初めてのことである。


自分は録画した第1回を見たのだが確かに大変興味深い。

A:ハーバードの授業とか学生ってどんなものかいな、という野次馬的関心、

B:政治哲学の講義の中身、

C;レクチャラー、ファシリテーターとしてのサンデル教授のテクニック

という三つの関心から重層的に楽しむことのできる番組だ。

A:については、結構遅刻してきたり、ぼんやりした答えを返したりしていて、及びもつかない天才に感じられるハーバード大生も、ある意味だは普通の大学生なんだな、と思ったが、発言を求められていないのに、挙手し続ける積極性などは、さすが。

B:については、初回講義の後半、哲学を学ぶことのリスク、行動主義、懐疑主義ソクラテスへの忠告の話やカントの懐疑主義批判など、これもまた面白かった。自分はもともと功利主義は、好きではないのだということが、初回の授業を聞いて確認できた。

初回を見てもっともインパクトを受けたのはCで、自分もレクチャラーとしての仕事をしているので、この先生のクラス捌き、プレゼンテーション、リズム、笑いの取り方、など全てが「一流だな〜」と感心というか、圧倒されるばかり。


日曜日の夕方に今も放映中なのでオススメです。