ダイヤモンド ハーバードビジネス5月号 人と組織を動かすリーダーシップ

久々にこの雑誌を読んだ。

ファーストリテイリングの柳井社長のインタビュー記事が巻頭特集。オーソドクスなインタビューだけれど、この方の発言は、やはり面白い。

経営を語る際に必ず「仕事のやり方(社内意思決定ルール)の標準化」に言及するのが、柳井氏の大きな特徴だろう。他の経営者はあまり経営やリーダーシップを語る際にこの部分を語らないのに対して、今回も、柳井社長はそこに確実に触れていた。人治主義、阿吽の呼吸からの脱却することを明確に目指している方なのだと思う。

この記事では「うちはグローバル経営を目指す、しかし、公用語は日本語だ、英語を公用語にするから失敗するんだ!」という明快な主張もユニークだ。最後は「ドラッカーは本当に役に立つ」という指摘で締められている。*1

それから、

「インドVS欧米のリーダーシップ」という記事と「マネージャーの日常」という記事が結構面白かった。

インドでは、経営理念と従業員の能力開発を重視し、株主をそれほど重視しない、という「日本的」経営が取られているそうな。アメリカ人は、結構驚いているようだ。自分としては、これはおそらくまだ格差社会が激しいインドでは「希少な資源が人材」ということに起因するのではないかと思った。

「マネージャーの日常」は、ミンツバーグの有名な研究をコッターさんが更に詳しくやりました、というものの紹介で、優秀なマネージャーほど、仕事以外の話題や人脈が多い、ということを指摘している。

*1:柳井社長が本当にドラッカーが好きなのは前から一貫しているが、この編集にダイヤモンド社の営業ゴコロが見え隠れするのは気のせいか。