池波正太郎先生に学んだ仕事術

自分はミーハーな割になんとなく天邪鬼なところもある。


流行ものの自己啓発書やビジネス書を結構読んでいるわりに、そういうのがあまり好きではない(好きだと思いたくない)と、人に言ったりする。

あまり最近流行らないけれども、仕事術やキャリア論、ひいては人生観を語った本で、自分が凄く影響を受けたなと最近思い出したのが、以下の本。


男の作法 (新潮文庫)

男の作法 (新潮文庫)


20歳代半ばのころに、偶然買って、ボロボロになるまで繰り返し読んだ。あまりにボロボロになったので、引越しの時に、捨ててしまった。最近、ふとしたきっかけでこの本のことを思い出して、数年ぶりに読んでみたけれど、今、30歳代半ばになって改めて、いかに自分がこの本から影響を受けたことか…、と少し驚いた。そしてこの本に書いてあって、そこから学んだことに、結構本当に感謝した。


本書で語られる、仕事の術、すなわち


・先読みと段取り(池波先生は、3月ごろから来年の年賀状を書き始める)


・「気働き」(池波先生は、気のきかない奴、デリカシーのない奴が大嫌い)


複数の事を同時にこなせるように日頃から努力する(昔の人は、コメを炊きながら、風呂を沸かしながら、子どもをあやしたもんだ、と言う。それに引換え、現代人はスイッチのお陰でマルチタスクができなくなった)


・「分」をわきまえる(知らないことを格好つけて知ったかぶりするのは最悪。寿司屋でオアイソなんていうのは愚の骨頂)

などなど


というようなことは、なかなか難しいことではあるけれど、今の仕事社会でも同じだと思う。


ドラッカーブームの次に、池波ブームが来ると面白い。