ワーク・ライフ・バランスの論理

今週の朝日新聞では、ワーク・ライフ・バランスに取組む企業の実態、という趣旨の連載記事が毎日掲載されている。

そのうちの一つの記事にはどうしても一言、ここで書いてみたくなった。

ある企業(新聞では実名出てましたけど、ここでは控えます)では、毎週水曜日はノー残業デーとして退社促進の取り組みを進めている。

社内には「パパ〜、早く帰ってきて〜」というアナウンスが流れる。これは効果のあるアナウンスとして工夫したものだ。


好事例として取り上げられた記事ですが、率直に言って、これは、マズイ例ではないですか。

この記事を読んでマズイと思うか、何も感じないかは一つのリトマス試験紙かもしれない。








別に強制退社自体に反対しているわけではありません。


マズいな〜と思うのは、「子どもが待っている=幸せ」というステレオタイプな価値観の図式を社内アナウンスで全員に押し付けるているように思えること。


こういう事を推進する部署は、一番、多様性に配慮しなければいけない、と思うのですが。


別に外国企業を礼賛するつもりはありませんが、多様性を抱える外国企業が社内放送でこんなこと言いますか?


放送で退社を促したいなら、高田純次の「五時から男」でも、マーク・アンソニーあたりのラテン音楽でも他に工夫のしようがあると思う。