純平、考え直せ/奥田英朗


純平、考え直せ

純平、考え直せ




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僕が個人的にかなり好きで尊敬している作家の、奥田英朗氏の最新作。

長編としてはライトな感じだが、持ち味は出ていると思う。

ちょっと軽過ぎかなと思ったら、ラストシーンでしっかり締めてくれた。


もちろん小説家なので小説が一番なのだが、奥田氏はインタビューでの発言も面白くて好き。

この前立ち読みした某ビジネス誌では、「人間のことは、縦割りでなく、横割りで考えるべき」という事を*1」言っていて、なるほどねぇと思った。

*1:警察官ならこういう性格だろう、銀行員ならこういう性格だろう、という風に外形的属性で人を決め付けるのが、縦割りの人間理解。横割りの人間理解とは、属性ではなく、心配性の人、几帳面な人、という風に中身に根ざして考える人間理解。