「論語」に帰ろう/守屋淳


「論語」に帰ろう (平凡社新書)

「論語」に帰ろう (平凡社新書)


昨年は聖書などを読んでみたが、「論語」も前からもっと勉強したいと思っていて、岩波文庫のものを買ったりしていたのだが今ひとつ入り込めなかった。最近出会ったこの新書形式の解説本は凄く分かりやすくようやく少し論語のことが身近に分かってきた。

本書を読んでまずクリアになるのは、「仁」「恕」の位置づけ。第一章を読んでスッキリ。

というか、こういう風に説明してもらわないと、論語本編を書き下しで読んでいるだけではなかなかよく分からない。

簡単に言うと、仁とは「他人基準での愛・思いやり」。恕とは、「自分のしてほしくないことを人にしない、という自分基準での思いやり。恕は仁の「前段階」らしい。なるほど!

平易ながらも、西洋近代思想と中国思想の対比などにも触れられていて、そのあたりも興味深かかった。

論語学習スターターとして良い本だと思う。