カンブリア宮殿/レストラン・エクスプレス 社長江見 朗(えみ・あきら)氏
2011年7月28日放送
怒りを排除して、ビジネスを科学せよ!
この回、面白かった。印象に残った部分をメモ。
REXは「銀のさら」(すし)、「釜寅」(釜飯)、などの食事の宅配で有名な会社。
(残念ながら、頼んでみたことはない)
まずは、営業と生産の両面で作り込まれた精緻なビジネスシステム。成功する企業はビジネスシステム上の工夫の積み重ねだ、と言われるがまさにそれを象徴するような話だった。
営業では、宅配ビジネスだけにポスティングするチラシが生命線。チラシの表現方法にとてもこだわり、表現方法の違いによる反応の違いをデータで蓄積して分析。ただし、これは、他の流通業でもよくやること。(ユニクロでもヤマダ電機でも、今でも経営トップがチラシに細かく指図する)
宅配ビジネスならではで面白いな、と思ったのは、配布のターンオーバーレートも長年の蓄積で検証済みであること。ちなみに配布による注文のターンオーバーレートはMAX0.47%。1000件配って4〜5件の注文。よくこの数値をテレビで公開したな、と思った。さらに、普通なら苦行でしかないチラシ配りをプラスのモチベーションでやれるような組織風土を工夫している。
生産の方でも特殊な冷凍刺身の解凍機を導入するなど、アルバイトでも味を維持するための工夫を行う。
それから内部管理面では、「怒らない経営」を実践しているそうだ。社長曰く、「経営は論理性のゲーム」。起こると論理性が下がる。だから怒らない。(昔は、社員をぶん殴っていた社長が、このように変わったそうである)
最後に、江見社長の言っていた面白い言葉。
「綱引きは、力の強い人が集まったチームが勝つのではない。呼吸が合ったチームが勝つ」
なるほど感を強く感じた良い言葉でした。