The Asahi Shimbun GLOBE 2011年6月19日 放射線リスクを読み解く

新聞の別冊でついてきたこの特集は凄く分かりやすかった。WEBでも見れるのでご紹介。

http://globe.asahi.com/feature/110619/index.html

自分も幼児を抱えて東京で暮らしているので「放射線」に関する情報はそれなりに自分で調べてきた。その結果思っていたことと、この特集の中でICRPの学者が述べていた「100ミリシーベルト以下の世界、それはミステリーだ」という発言が一致した。チェルノブイリから25年しか経っていないわけで、要は「わからん」という事だ。

事故の現場は最大限の支援をして収束させるべきだと思うし、放射線量は都内でもどんどん測定して情報を集めるべきだと思う。

一方で、「ミステリー」=悪・忌避すべきものと感情的になってしまって、「対話」が成り立たなくなることは避けた方が良いと思う、と前のエントリーで紹介した北川先生の本を読んで思った。

原発事故のもたらした副次的な災厄の一つは、「科学的に分からない」という現実の前に、「感情が暴走し、異なる立場の間での対話が成り立たなくなること」ということかもしれない。

思えば、自分も含めて、「科学」を深く信仰し、それに依存して生きてきたから、「科学的に分からない」と言われると「焦る」のが現実だ。本当に困ったことになった…。でも、人類て昔から基本的に「分かることの方が少ない」中で生きてきたのだから、なんとかもなるだろう。