2010-01-01から1年間の記事一覧

哲学とデータ

また、橋爪先生の講演会に行って来ました。本題は、「地球レベルでの正義とは」というもので、哲学と社会学を兼ね合わせた議論があり、それはまた考えさせられる内容だったのだが、それはさておき、余談の中で印象に残った言葉をメモしておきます。 世の中の…

「ビック・ツリー」「部下を定時に返す仕事術」/佐々木常夫 

【新版】ビッグツリー~自閉症の子、うつ病の妻を守り抜いて~作者: 佐々木常夫出版社/メーカー: WAVE出版発売日: 2009/07/16メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 9人 クリック: 55回この商品を含むブログ (11件) を見る 部下を定時に帰す仕事術 ~「最短距…

シングルマン/トム・フォード監督

キューバ危機さなかのアメリカL.A.。ゲイで大学教授の中年主人公は、事故死したパートナーの想い出に浸り失意の日々を送る。ついには、自殺を決意し、最後の一日を過ごすが…。 というお話。映画館で見てきた。 なんといっても、有名デザイナー、トム・フォー…

文章と仕事

その人が、どれだけ物事を正確に、精緻に認知できるかは、その人の持っているボキャブラリーの数に依存する。裏返して言うと、ボキャブラリーが貧困だと、問題事象を見ても、何が問題かを細かいレベルで認識することができない。 また、論理的に文章が書けれ…

日本語作文術/野内良三

日本語作文術 (中公新書)作者: 野内良三出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2010/05/25メディア: 新書購入: 5人 クリック: 89回この商品を含むブログ (42件) を見る コンサルティングや、大企業での企画、といった業務に従事している場合には、「論理的日…

子供は社会からの「預かり物」

多少、有名な言い回しのようですが「子供は社会からの預かり物」という言葉あることを今日知りました。芸能人とかが結婚記者会見とかで言う「授かりもの」ではなくて「預かりもの」。一時的にお預かりし、社会に還(かえ)す。という考え方でしょう。なんか…

個人・日本教など

自分の仕事は組織や人事の問題に関するコンサルタントだし、そもそも、自分自身、組織の中で仕事をしている。お客さんは国内系がほとんどで、自分の会社も国内系だ。昔から興味のあるテーマだけど、ここ半年くらいまた、日本における「個人」の問題について…

ザ・ケルン・コンサート/キース・ジャレット

ザ・ケルン・コンサートアーティスト: キース・ジャレット出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック発売日: 2010/09/22メディア: CDこの商品を含むブログ (2件) を見る 昔から音楽を聴くのが好きで、アルバム換算で700枚くらいの音楽をi-Podに…

丸善丸の内店にて

一番、通っている回数の多い「丸善丸の内オアゾ店」に最近行ったときに気づいたり思ったりしたこと。 不都合な相手と話す技術 ―フィンランド式「対話力」入門作者: 北川達夫出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2010/09/23メディア: 単行本(ソフトカバ…

戦略論のオススメ

先日、楠木建「ストーリーとしての経営戦略」について感想文書いたときに、自分は戦略論の本を結構読んできた、的な事を書いたこともあり、この分野でのオススメをご紹介します。個人的な趣味ですのでその点はご承知おきください。 競争戦略論 一橋ビジネス…

橋爪 大三郎 世界がわかる宗教社会学入門 生講義 のご紹介

僕は、ここ一年くらい、グローバル人事に対する知見を深めるために、(あるいは個人的な趣味!?)として、宗教の勉強をしています。組織は人によって形作られる以上、人がどういう世界観で動いているかを知らないと、その本質を理解することはできないと思…

グローバルビジネス

人事コンサルティング業界は「グローバルHR」というテーマが真っ盛りでありますが、最近、外資系の日本法人社長を複数歴任された歴戦の国際派ビジネスマンの方と「飲み」の機会がありました。色々と体験に基づくオモシロ話を聞かせて頂いたのですが、印象…

現代語訳 論語と算盤/渋沢栄一

現代語訳 論語と算盤 (ちくま新書)作者: 渋沢栄一,守屋淳出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2010/02/10メディア: 新書購入: 5人 クリック: 102回この商品を含むブログ (43件) を見る 日本資本主義の父、元祖と言われる渋沢栄一の代表作。僕は年間70冊から100…

ストーリーとしての競争戦略/楠木建

ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件 (Hitotsubashi Business Review Books)作者: 楠木建出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2010/04/23メディア: 単行本購入: 27人 クリック: 770回この商品を含むブログ (122件) を見る 最近話題の「戦略論…

ノーベル平和賞と08憲章と普遍主義

ノーベル平和賞に、中国の反体制作家、劉暁波氏が選ばれたということがニュースになっている。ちょうど今、個人的に参加している勉強会で「西洋的普遍主義」について検討している最中でもあり、構造主義とか相対主義とかをもう一度勉強しなおしているところ…

奇跡の画家、石井一男さんの個展に行って来た

絵は下手だし、美術には全く縁のない自分だが、去年見た「情熱大陸」で鮮烈な印象を受けた画家の石井一男さんの個展が銀座で開催されているので、見てきました。情熱大陸は9割方見てますが、石井さんの創作活動というか日常生活には、その中でも指折り印象…

ワーク・ライフ・バランスの論理

今週の朝日新聞では、ワーク・ライフ・バランスに取組む企業の実態、という趣旨の連載記事が毎日掲載されている。そのうちの一つの記事にはどうしても一言、ここで書いてみたくなった。 ある企業(新聞では実名出てましたけど、ここでは控えます)では、毎週…

日本人ビジネスマン「見せかけの勤勉」の正体/太田肇

「見せかけの勤勉」の正体作者: 太田肇出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2010/05/18メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 48回この商品を含むブログ (8件) を見る 「承認欲求」や「認め上手」といった書籍でもおなじみの太田先生の近著。大変、面白い内容…

インビクタス 負けざるものたち 

インビクタス / 負けざる者たち [DVD]出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ発売日: 2010/11/03メディア: DVD購入: 6人 クリック: 74回この商品を含むブログ (98件) を見る あらすじ1994年、マンデラ(モーガン・フリーマン)はついに南アフリカ共和国…

ある考察

よくクリティカルシンキングが必要だ、と言われるけれど、そのためには、MECEな分類やロジックツリーが書けることに加えて、自分の頭で問いを立てて物事を考えるという姿勢が必要だ。そして、そのためには、当然十分な「基本的な知識」も必要になる。単に地…

引き抜き防止協定

この記事、面白かったのでご紹介 【ニューヨーク=山川一基】米司法省は24日、米グーグルやアップルなど米ハイテク6社を相手取り、各社が互いに技術者らを引き抜かない協定を結んでいたとしてワシントンの裁判所に訴えた、と発表した。6社は司法省の主張…

日経ビジネス9月20日号 外食日本一ゼンショーの牛丼革命

日経ビジネスでここ最近では一番興味を惹かれた記事。ゼンショーといえば、労働問題界隈ではいろんな意味で有名な企業ではあるのですが、マスメディアでのまとまった特集はこれまで余りなかったように思います。企業研究家としては、かなり「興味深い」記事…

サイバーエージェント社長 藤田晋氏のブログマネジメント

サイバーエージェント社の社長、藤田晋氏は、以前から確信犯的にブログを社内への情報発信に活用していることを公言しており、「社内コミュニケーション」に関心のある私としてはずっと注目していましたが、その藤田社長が、今日、大変興味深い記事をアップ…

アマゾンキンドル3(amazon kindle3)を買ってみた

思い立って、アマゾンU.S.A.から、日本では未発売のキンドル(電子書籍リーダー)を買ってみた。大体のガジェットは、ある程度評判を見極めてから買うのだけれど、今回はかなり「early adaptor」な気がする。今、円高なので結構安いです。せっかくなので感想…

リーマンショック・コンフィデンシャル 倒れゆくウォール街の巨人/アンドリュー・ロス・ソーキン

リーマン・ショック・コンフィデンシャル(上) 追いつめられた金融エリートたち作者: アンドリュー・ロス・ソーキン,加賀山卓朗出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2010/07/09メディア: 単行本購入: 8人 クリック: 323回この商品を含むブログ (38件) を見る…

知って役立つ労働法by厚生労働省

担当しているグロービスの講義(人材系)では「就業規則」などを扱うことがありません。その事について受講生の方から質問を受けた際、何か労働法に関する基礎的な本を紹介したいと思ったのですが、意外とこの分野には適切な入門書が無いように感じました。…

CIRCUS 9月号 佐藤優の超・資本論より

我々が日常的に使っている言葉には、明治時代以降、文明開化の過程で欧米から翻訳されて入ってきたものが多い。 ↑これは、珍しい指摘ではなく、言語学をかじっていれば知っている人などには知れたことである。「個人」とか「社会」というのも、明治時代に輸…

競争の作法─いかに働き、投資するか/齊藤 誠

競争の作法 いかに働き、投資するか (ちくま新書)作者: 齊藤誠出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2010/06/09メディア: 新書購入: 8人 クリック: 98回この商品を含むブログ (44件) を見る 本書の内容 経済成長が幸福に結びつかないのか?懲りずにバブルに踊る…

ブログでお別れの言葉

映画監督の今敏さんという方が40歳代の若さで、今年の8月にガンで亡くなったそうなのだが*1その方のブログの最終エントリが、「さようなら」という題で、仕事人として、家庭人として、様々に考えさせられる文章だった。覚悟の文章というのはこういう文章の…

本田宗一郎 やってみもせんで、何がわかる/伊丹敬之

本田宗一郎―やってみもせんで、何がわかる (ミネルヴァ日本評伝選)作者: 伊丹敬之出版社/メーカー: ミネルヴァ書房発売日: 2010/09/10メディア: 単行本 クリック: 5回この商品を含むブログ (9件) を見る新刊です。本田宗一郎の伝記を経営学の泰斗、伊丹先生…